愛知県精神医療センターの特徴

昭和7年に開設された県立の精神科病院(常設は精神科・児童精神科のみ)です。2023年4月1日現在は常勤医師17名、看護師総171名。その他、精神保健福祉士12名、心理士7名、作業療法士6名、薬剤師3名(いずれも正規職員の数)などの専門職で構成されています。

  • 1.愛知県精神科救急システムのブロックの輪番病院及び輪番病院の後方支援基幹病院の役割を果たしています。
  • 2.警察、救急隊、保健所、児童相談所など公的機関からの緊急入院要請に常時対応しています。
  • 3.不法滞在者対応(出入国在留管理庁含む)を行っています。
  • 4.愛知県が行う措置診察、実地指導・審査の協力を年間73回行っています。(2022年度)
  • 5.愛知県の災害拠点精神科病院であり、大規模災害支援(DPATチーム)先遣隊を設置しています。
  • 6.医療観察法の鑑定入院、入院処遇、通院処遇の受け入れ、司法鑑定(簡易鑑定・起訴前鑑定・本鑑定)の協力などを行っています。
  • 7.卒後初期研修医・医学部学生の精神科実習受け入れを行っています。
  • 8.県立総合看護学校の講師、各種研修の講師などを行っています。
  • 9.各種専門研修の受講・学会参加・発表など、自己研鑽を奨励しています。
  • 10.社会人大学院生を随時受け入れています。
  • 11.愛知県と国立大学法人名古屋大学との間で締結された「障害児者医療に係る医師の育成及び確保に関する協定」にもとづく研修プログラムの対象病院となっています。
  • 12.日本精神神経学会専門医研修プログラム 名古屋大学精神科・児童精神科専門研修プログラム/藤田医科大学病院連携施設精神科専門医研修プログラムの連携病院となっています。※2024年4月から名古屋市立大学病院連携施設精神科領域専門医研修プログラムの連携病院となる予定です。
  • 13.日本精神神経学会専門医8名(常勤)、指導医5名(常勤)が在籍しています。
  • 14.精神保健指定医10名(常勤)、医療観察法判定医7名(常勤)が在籍しています。
  • 15.専門治療として、以下を行っています。
    児童精神科・児童デイケア、成人発達障害デイケア、修正型ECT治療、クロザピン治療、Assertive Community Treatment (ACT)、トラウマケアなど
  • 16.病理解剖施設を有し、2名の有資格医師が在籍、愛知県精神医療センターブレインバンクを設置しています。
  • 17.精神科リハビリテーション「希望会」事務局があり、医師もコメディカルスタッフとともに各種活動に参加しています。

当センターの見学について

愛知県精神医療センターは臨床・研究・教育を三本の柱としており、医学生・医師の見学・研修を随時受け入れております。日時や内容のご相談も承ります。当センター事務部まで、お電話にてお問い合わせください。(代表電話052−763−1511)
持ち物:白衣、名札(大学や勤務先で使用しているもの)、できれば運動靴をおもちください。
昼食:職員食堂はありませんが、売店、カフェにてお弁当を購入できます。

医学生の方へ

医学生のうちに見聞をひろめ、実際の臨床現場に足を運び、将来の進路について考える時間を持つことは、医師としての今後の人生にとても大きな意味があります。当センターでは医学生を医療者仲間のひとりとしてお迎えします。1人1人の患者さんの人生に向き合う精神科医療の醍醐味、患者さんを中心とした医師同士や多職種でのチームワークを感じていただければ幸いです。
なお当センターには臨床研修指導医(常勤)5名が在籍し、名古屋大学医学部学生臨床実習(ポリクリⅠ、Ⅱ)を受け入れております。

初期研修医の方へ

わたしたち医師にとって、人々の痛み苦しみに寄り添い癒やすことが本来の仕事であり、喜びであることは変わりありません。しかし医療が高度に専門的になっていけばいくほど、一人一人の気持ちや人生の時間は切り取られ、取り残されていきます。その危機感から、総合診療や地域医療、精神科医療など全人的医療の重要性がこれまでにないほど認識されています。医師臨床研修制度改定により、精神科臨床研修が4週間となりました。当センターでは、診察時の陪席、予診など実臨床を経験していただくとともに、精神科医療の柱である作業療法やデイケア等への参加を組み合わせ、当センターが目指す全人的な医療を体感していただけるよう考えています。
当センターでは救急対応から専門治療まで幅広く行っており、総合病院での救急対応にすぐに役立つ知識から、精神科ならではの専門的見方まで学ぶことができます。重点的に学びたいことがあれば、ぜひ担当医師にその旨お伝え下さい。

当センターでは、年間20−30名の研修医を受け入れており、2023年は以下の6病院の臨床研修協力施設となっています(順不同)

  • 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院
  • 名古屋セントラル病院
  • 名古屋掖済会病院
  • 名古屋市立大学医学部付属東部医療センター
  • 名鉄病院
  • 独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター

精神科医を目指す方へ

精神科専門医

現在当センターは、日本精神神経学会専門医研修プログラムのうち、名古屋大学精神科・児童精神科専門研修プログラム/藤田医科大学病院連携施設精神科専門医研修プログラムの連携病院となっております。※2024年4月から名古屋市立大学病院連携施設精神科領域専門医研修プログラムの連携病院となる予定です。
当センターでの精神科専門医研修をご希望の方は、上記の基幹施設での研修プログラムに参加が前提となります。くわしくは各基幹施設にお問い合わせください。
当センターでの研修では経験症例数で困ることはありませんが、日常診療で時間が不足しがちですので、早めの準備をおすすめします。専門医レポートは複数の指導医が丁寧に添削しますのでご安心ください。
なお、当センターには現在専門医(常勤)8名、指導医(常勤)5名が在籍しています。

精神保健指定医、医療観察法判定医

当センターでは、各医師の希望、ライフスタイルに合わせて、精神保健指定医資格を取得できるよう支援しています。症例は豊富で、症例登録、レポート作成から申請まで先輩医師が指導します。
指定医取得後5年経過すると、研修をうけたあとに医療観察法判定医(医療観察法の審判員などに必要な資格)を取得できます。現在当センターには指定医(常勤)10名、医療観察法判定医(常勤)7名が在籍しています。

*すでに精神保健指定医および専門医をお持ちの先生で、当院にご興味のある方は、お気軽に当院事務部総務グループまでお電話にてお問い合わせください。

臨床研修医受け入れ状況

(人)

病院名 2年度 3年度 令和4年度
日本赤十字社 愛知医療センター 名古屋第一病院 13 6 9
名古屋セントラル病院 5 5 5
名古屋掖済会病院 4 4 5
名古屋市立大学医学部付属東部医療センター 2 2
名鉄病院 3 5
独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 0 2
津島市民病院 0 0
27 27 28

臨床実習(ポリクリ)受け入れ状況

(人)

病院名 2年度 3年度 令和4年度
名古屋大学医学部 12 14