当院は、昭和7年に全国で6番目の都道府県立精神科病院として「愛知県立精神病院」という名称で設置されました。20床で始まりましたが、いずれの時代もその時代の水準の高い先進的医療を提供してきました。

最初の全面改築を経て、昭和53年には392床まで増床しました。その後、精神科医療が入院中心から早期の社会復帰や精神科救急が重視されるようになり、2度目の全面改築前の数年間は50年以上前に建てられた病棟を継続使用していたこと等から、地域からの救急入院依頼に応えられず、時代の先端を行くモデル的医療を提供できない時期が続きました。

そんな中、平成26年8月に現在の新病院の建築工事が始まり、平成30年2月にすべての建物が完成しました。救急病棟、児童青年期病棟、医療観察法病棟などの機能分化した7病棟273床の新しい 病院として、フルオープンを迎えることとなりました。

改築の過程において、長期入院患者さんの地域移行を進め、新病院では新たな長期入院患者さんを作らないことを目標に、多職種チームにより入院早期から治療を行い、今では平均在院日数60日台、5年以上の長期入院者は10%未満という急性期中心の病院に生まれ変わりました。

そのような中、令和2年から5年にかけてのコロナ禍となり、当院は県内唯一の精神障害者コロナ陽性患者の専門病棟として、多くの患者を受け入れました。ただ、改築により増加していた平均在院患者数は大幅に減少することとなりました。

しかし、その後精神科クリニックや愛知県、名古屋市の児童相談所のとの連携、また開かれた病院をめざして多くの医療福祉関係者に対する病院見学などを行うことによって、幅広く患者さんを紹介していただけることとなり、令和6年度には初めて新入院患者数が1,000人を超え、平均在院患者数も改築後の最大人数に迫るようになってきております。

今後も、県内唯一の県立単科精神科病院として、県民の皆様の期待に応えられる、精神科医療の中核としてより良質な医療を提供していきたいと考えています。

県民の皆様、地域の皆様、そして関係諸方面の皆様には、これまでも多大なご支援やご声援をいただき感謝しております。
皆様におかれましては、今後ともこれまで以上のご支援をお願い申し上げます。

 

愛知県精神医療センター  院長 高木 宏