クロザピンについて

クロザピン(商品名クロザリル)は、治療抵抗性統合失調症のお薬です。
治療抵抗性統合失調症とは、これまで色々なお薬を飲んできていても、症状の改善を得られなかった場合や副作用が出やすいために十分にお薬を飲めない場合を指します。
クロザピンは、治療抵抗性統合失調症の方にも有効な場合があると証明された唯一のお薬です。日本で行われた臨床試験では、治療抵抗性とされる方のうち約57-67%で精神症状の改善が認められています。

クロザピンの副作用

クロザピンでは、白血球減少症、高血糖、心筋炎など心臓への影響、てんかん発作、便秘、肺塞栓症など注意しなければいけない副作用がたくさんあります。

クロザピンの運用

クロザピンの治療を安心して受けられるように、CPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)というシステムが存在します。
CPMSに関わる人たちは、CPMS登録医、CPMS登録薬剤師、血液内科医、糖尿病内科医、看護師等です。
クロザピン治療は必ず入院にて開始し、週1回の血液検査を行い、CPMSにより副作用の出現の有無を確認していきます。
(入院期間、採血頻度についての詳細は省略します。)

当院でのクロザピン運用

当院はCPMS登録医療機関であり、クロザピン治療を積極的に行っています。
愛知県がんセンター血液内科、名古屋大学医学部付属病院血液内科、糖尿病内科と連携しています。
クロザピン治療に関し、ご興味のある患者さん、ご家族の方々は、お気軽にご相談ください。
また、クロザピンをご検討の医療機関の方々もお気軽にご相談ください。