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災害派遣精神医療チーム(DPAT)
災害派遣精神医療チーム(DPAT)
災害派遣精神医療チーム(DPAT)

1.DPATとは
災害派遣精神医療チーム(DPAT:Disaster Psychiatric Assistance Team) は、被災地での精神科医療の提供、精神保健活動への専門的支援、被災した医療機関への専門的 支援、支援者(地域の医療従事者、救急隊員、自治体職員等)への専門的支援等を行う専門チームです。

2.主な活動内容
- 情報収集とニーズアセスメント
- 被災地での精神科医療の提供
- 被災地での精神保健活動への専門的支援
- 被災した医療機関への専門的支援(患者避難への支援を含む)
- 支援者(地域の医療従事者、救急隊員、自治体職員等)への専門的支援
- 精神保健医療に関する普及啓発 など
3.当院の災害時支援活動
当院では平成26年にDPATを発足させ、熊本地震や新型コロナウイルス感染症帰国者支援、能登半島地震でDPAT先遣隊を派遣しました。
DPAT発足以前も、阪神淡路大震災、新潟中越地震、東日本大震災に精神科医療チームを派遣しており、災害時の精神科医療に貢献しています。
①DPAT発足前の活動
〇阪神淡路大震災:精神科救護班派遣
1995年2月6日~3月26日(6班、24日間)
【主な活動内容】
神戸市内の避難所巡回等
〇新潟中越地震:こころのケアチーム派遣
2004年11月15日~24日(2班、10日間)
【主な活動内容】
魚沼市内の避難所巡回等
〇東日本大震災:こころのケアチーム派遣
2011年3月26日~10月29日(21班、143日間)
【主な活動内容】
宮城県内の避難所巡回等
②DPAT発足後の活動
〇熊本地震:DPAT先遣隊派遣
2016年4月17日~22日、4月27日~5月2日(2班、12日間)
【主な活動内容】
熊本県内の避難所巡回等
〇新型コロナウイルス感染症帰国者支援:DPAT先遣隊派遣
2020年2月5日~9日、14日~18日(2班、10日間)
【主な活動内容】
武漢からの帰国者の診察、ストレスチェック及びハイスコア者への支援、メンタルケアに関する啓蒙、支援者支援
〇能登半島地震::DPAT先遣隊派遣
2024年1月3日~8日、8日~13日、25日~30日、2月6日~11日
(4班、24日間)
- ・石川県鳳珠郡穴水町や輪島市での地域支援(避難所の巡回等)
- ・石川県金沢市におけるDPAT調整本部の支援等












4.訓練報告
DPAT隊員訓練(令和6年度)
- 日 時:
- 2024年11月4日(月・祝) 9時〜17時
- 会 場:
- 愛知県精神医療センター
- 対象者:
- 愛知県精神医療センターDPAT隊員(DPAT先遣隊隊員及びDPAT隊員)
愛知県内のDPAT先遣隊隊員
その他(愛知県職員) - 訓練内容:
- 令和6年度愛知県DPAT研修での演習シナリオをもとに実施
・災害時のDPAT隊活動を派遣要請から撤収まで時系列に行った。
5.これまでの活動を振り返って(随想)
被災地の活動において忘れられない記憶があります。
まだDPATはなく心のケアチームとして私自身は初めて被災地で活動した時のことです。右も左もわからず、先輩が切り開いた支援活動の業務をこなすだけで精一杯でした。
ある避難所で高齢女性に関する相談を受けました。その女性がどうやって避難所に来たかもわからず、避難所には見守ってくれる身内もいない。郊外には親類がいるようですが、避難所の支援者たちは被災者の食事や物資の配給などに追われ、一人に対して時間をかけることはできない状況でした。毎日の巡回診療で様子を見ていましたが、日に日に元気がなくなっていき、どうしたものかと対応に悩んでいました。
そんな中チームのメンバーが「(女性の)家を訪ねてみましょう」と言いました。私にもそれが一つの解決策だとは分かっていたが口に出せませんでした。それは医療支援チームとして派遣された我々の役割なのかと疑問を感じていたからです。でもその一言で、被災者を支援することが我々の役割であると思い起こし、我々の行動を決断できました。翌日我々チームはその女性の家を訪ね、近くの親類の方に相談したところ、その女性を受け入れてくれることになりました。そしてその日のうちにその女性を親族のもとに送ることができました。
当時私は、医療チームとして何が正しいかを基準に判断して行動していました。客観的な行動の拠り所を探していました。しかしそこでは、何をどこまでやるのか、という決断が必要でした。今でも、被災地の活動ではもちろん、普段の臨床においても迷い悩むことは毎日のように起きています。客観的に正しい『判断』はもちろん必要ですが、同時に自分自身を表現する『決断』を大切にしていきたいと考えています。


